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次があるとは限らない

吹奏楽に限らず、舞台で何かを披露するときには「本番で成功してナンボ」です。いくら練習で成功していても、本番で失敗してしまえば、お客さまには「ああ、できなかったのね」となってしまいます。だからこそ本番は緊張しますし、プレッシャーもかかるわけですが、私は本番のパフォーマンスこそが本当の実力だと思っています。

 

もちろん、本番に力を発揮できるようにいろいろと準備するわけですが、それが毎回完璧にできるとは限りません。失敗とまでは行かなくても、うまくいかなかったものも当然あります。そんなとき、「またやればいいや」と思うのは無理のないことなのかもしれません。

 

でも、本当にその「次」はあるのでしょうか?

 

かつて一緒に活動していた人と「この曲をやりたい!」と意気投合したことがあります。その勢いで選曲の話をしていたときに熱弁をふるった結果、希望する曲を演奏することになりました。ただ、そのとき意気投合した人は数ヵ月後に病気のために団を退団し、闘病の末に亡くなりました。

 

そのことはものすごくショックで、今でも悲しいのですが、そのとき、私が思ったのは「次なんかあるとは限らないんだ」ということでした。幸運にも「次」があったとしても、メンバーが今とまったく同じではないはずです。

 

だから、悔いのないように、今取り組んでいるものに全力を尽くすべきなのです。「一期一会」とは、こういうことなのでしょう。

 

夏の終わりが来ると、いつもこのことを思い出します。